Apple その愛

先日のブログで、引っ越した話をさせて頂きましたが、その際に所有していたMacを3台まとめて処分しました。日程がタイトだったので、とりあえずバックアップだけ一通り済ませ、そそくさと廃棄業者に引き取ってもらい、しばらくはそのデータの存在すら忘れてました。

数日前、ふとしたことで当時作成した資料を調べる機会があり、バックアップしたデータを探していたところ、なんと10数年ぶりに「自分の人生を大きく変える画像達」と再会することになりました。

唐突ですが、自分のtwitterのアカウントって「@startupscreen」なんですが、これに響く方っていらっしゃいますか?もしくはアイコンパレードとかですね。

Mac OS X以降しか知らないユーザはご存じないかもしれませんが、Mac OS 9以前は起動時にインストールされている機能拡張ファイルのアイコンが画面の下に順次読み込まれ、その様がまるで行進してるかのように映るので、通称「アイコンパレード」と呼ばれていました。

また、事前にシステムフォルダに「StartupScreen」という形式の画像ファイルを入れておくと、起動時にデフォルトの画面ではなく、その画像が壁紙として読み込まれる仕様になっていました。

前述の「自分の人生を大きく変える画像達」とはこのスタートアップスクリーン達でした。

当時はフリーでグラフィックデザイナーをしていたのですが、世はまさにインターネット移行期。ホームページの多様な表現や情報の即時性に大きな可能性を感じ、いずれはwebデザイナーにシフトしたいと考えていました。

ただ、全く経験がない中でいきなりフリーランスとして活動するのはさすがに無理、まずはweb制作会社に就職して最低でも3年間は現場で実務経験を積みたい。年齢的にもこれが最後のチャンスと思い、グラフィックデザインの仕事をこなす傍ら、自らのホームページを立ち上げ、webデザインやHTML、Flash等を独学で学びつつ、そのきっかけやタイミングを模索していました。

ホームページの構成はテーマ毎に絞ったCGギャラリーや掲示板のオリジナルスキン(WordPressで言うところのテーマみたいなもの)の配布等を行っていましたが、メインのコンテンツはやはりスタートアップスクリーンでした。

その頃の自分は「超」がつくほどのApple信者。ぶっちゃけMacで作業していること自体が幸せでしたし、Appleのロゴを眺めてるだけで創作意欲が掻き立てられ「自分の想像以上の何か」を常に引き出してくれる心強い相棒のような存在でした。

そんな愛するMacが起動するまでの数十秒をオリジナルのスタートアップスクリーンで楽しく演出したい、また、気に入って使ってくれたユーザーが「よし、今日も頑張ろう」って思ってくれたらなお嬉しい、そんな想いで日々創作していたのを覚えています。

以下は実際に公開していたスタートアップスクリーンの一部です。XGA(1024×768)の画像サイズが時代背景を感じさせますね(笑)

今から見れば、詰めの甘い作品も多々ありますが、Strata 3DRay Dream Designerといった3Dソフトの修得や2Dエレメントとのコラージュテクニック、細かいビットマップの表現手法など学べることも多かったように思います。それにしてもApple Garamondは美しい書体でしたね。

では、何故これらのスタートアップスクリーンが人生を大きく変えることになったのか?

ありがたいことに、たまたまホームページを見て下さった出版社(マイナビ様)の方からwebデザイン書籍の執筆オファーを頂き、それが大きな転機となりました。後日、お伺いした話ではその編集者の方もApple&Macファンで自身のHPをよく見てくださっていたそうです。

文才のない自分にとって書籍の執筆は想像以上に高いハードルでしたが、幾度となく挫折を繰り返しつつ、約1年以上の月日をかけて自分が持ち得るwebデザインのノウハウやテクニックを余すことなく書き記させて頂きました。ぶっちゃけ最後はもうこれ以上何も出ません!って感じでした。

そんな産みの苦しみを経て発刊された執筆本ですが、おかげさまで当時のアマゾンの技術書部門でベストセラーとなり、その実績への評価と編集者さんの「ツテ」もあって、とあるweb制作会社にwebデザイナーとしてデビューすることになりました。

願ったり叶ったりとはまさにこのこと。Apple&Macなくして今の自分はないと断言できます。
それと現在のようにSNSのない時代において、自身のホームページを見つけてくれた編集者の方にも感謝ですね。
このつながりは偶然ではなく今から思えば必然だったのかなと心のどこかで感じています。
まさに点と点の繋がりかと。

現在は、効率重視で制作環境はWindowsに移行し、Macは確認作業でしか使ってませんが、Windows7のサポートが終了する来年を期にまたMac環境に戻そうかなと密かに準備しています。

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